鬼ノ城
鬼ノ城の基本情報
名所 | 鬼ノ城 別名:鬼城山 |
文化財史跡 区分 | 国の史跡 |
住所 | 〒719-1101 岡山県総社市奥坂、黒尾 ☎0866-99-8566(鬼城山ビジターセンター) |
築城 | 7世紀後半ころ? |
築主 | 大和朝廷? |
入場料 | 無料(見学自由) |
スタンプ 設置場所 | 鬼城山ビジターセンター |
鬼ノ城の歴史
鬼ノ城の築城年や築城主の詳細はわかっていませんが、鬼ノ城縁起などによると異国から吉備国へとやってきた鬼神・温羅(うら・百済の王子)が備中国新山に居城を構えたものがこの鬼ノ城だと言われています。この温羅は西国から都へと送る物資を略奪し、婦女を攫うなどしたため、人々は温羅を恐れて居城を「鬼ノ城」と呼んだそうです。
築城推定7世紀後半のこの城は現在残っている城跡の中でも特に珍しい神籠石式山城という城郭構造をしています。
この城郭構造は九州地方から瀬戸内地方にある石垣で区画された列石遺跡の総称です。
すり鉢を伏せたような形の鬼城山の山頂にあり、山の7~9号目あたりには石垣や土塁による城壁が巡っています。
城門は4ヶ所、水門が6ヶ所、角楼が1ヶ所で構成され、城壁の主体は土塁です。
国内では初の城壁を保護するための敷石が発見されており、城壁内には建物7棟分の礎石や掘立柱建物の跡、のろし場や鍛冶の遺構も確認されています。
鬼ノ城の観光ポイント
現在、史跡・自然公園として見学路など整備されており、西門と角楼・土塁などが再建されています。第0水門の城壁下部から発見された貯水池からは多くの木製品が出土しており、城内からも砥石や釘、壺、食器類、土師器の椀や皿なども出土しています。
発掘調査の結果から、この城は古代の山城としては珍しく必要な設備がほぼ備わっている完成した山城だと考えられています。
先にも書いたようにこの地は吉備津彦命が鬼神・温羅を退治した伝承の舞台としても知られています。
日本の城として残っているものには中世や近世のものが多く、それらとは趣の異なる城です。